聖書考古学資料館の開館によせて

聖書考古学資料館理事長 津村俊夫

11年前、教会の研修旅行で、トルコ、シリア、ヨルダン、イスラエルに行った時、ある所で、「こういう考古学資料館が日本にあるといいな」と一言つぶやいたことから始まって、次から次へと賛同者が与えられ、人々の心に伝染するようにして始まったのがこのプロジクトでした。この度、発足して10年目を迎えた「協力会」が、奇しい神の導きによって、「聖書考古学資料館」としての第一歩を踏み出す事になりました。

発足当時、一体この先どうなるのか、引くに引けない思いで、ただ神が「事を行わせてくださる」ことに期待しつつ、出来ることから始めることにしました。発会式のために、遠く英国から来て記念講演をしてくださったキッチン教授、北海道や関西からも駆けつけてきて励ましてくださった方々。10年間に、ヤマウチ教授(米国)、ミラード教授(英国)、レイニー教授(イスラエル)等の国際的な学者が来て講演をしてくださいました。学者仲間の紹介で、大英博物館とルーブル美術館に、ブラックオベリスクとメシャストーンの実物大のレプリカも作っていただきました。エリコ出土の資料一括購入のために有志の方々からの献金も与えられましたし、家で大事に保存していた4,000年前の碑文を資料館に寄付してくださった方、時間と財力を惜しみなく捧げて協力してくださった方々、遺言で多額のお金を寄付してくださった方々など、本当に多くの人たちの力が結集されてこの「資料館」のオ-プンが実現できたことを心から喜び、神に感謝します。

まだまだ小さな資料室ですが、日本の同胞に、聖書の世界を具体的に知っていただくために用いられるようにと願っています。ぜひ一度お越しください。

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