ブラックオベリスク:貢物を贈るイスラエルの王

貢物を贈るイスラエルの王

その時のエフーがアッシリアの王に謁見している様子が描かれている。そして、その上に楔形のアッシリア文字で「オムリの子エフーの貢ぎ物」と記されている。

旧約聖書の第二列王記 9-10章を見ると、エフーはイスラエルの王オムリの子アハブとその一族を

滅ぼした人物であったが、ブラック・オベリスクは、エフーを「オムリの子」と呼んでいる。それは、アッシリア人がイスラエル国のことを「オムリ家」と理解していたからで、ここの「オムリの子」という表現もイスラエル国の王を指すものと考えられる。

レリーフの2段目には、旧約聖書に出てくるイスラエルの王エフーのことが記されている。

そこに描かれている出来事は紀元前841年のことである。シャルマネセル3世はカルカルの戦い(前853年)以来、十数年ぶりにシリア・パレスチナに遠征してきた。アッシリアの大軍は、ダマスコを征服し、イスラエル国に進攻して、今にも首都サマリアに到来しそうであった。その時、当時のイスラエルの王エフーは、貢ぎ物を携えてアッシリアの王に謁見した。それでアッシリア軍は、カルメル山を左に見ながらイズレエルの平原を北上し、フェニキアのツロ、シドンを降伏させながら本国へ帰って行ったのである。

アッシリア王の前にひれ伏すイスラエル王エフー(または、使節)

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